東京都練馬区の建築設計事務所

家と余白のつくりかた

竣工物件site

今まで設計させて頂いたいくつかの住宅の配置計画を色付けスタディ。
black:家 red:半屋外空間 green:庭

お施主さんのご要望を脹らませながら、土地に出向く時が設計のスタートです。

似通った土地などなく、どの街にもそれぞれの雰囲気や既存の背景が存在します。
緑地に面した環境のいい土地、高低差のある土地、家々に囲まれた土地・・などなど。それは形をつくる上でのとっかかり、大切な要素です。

「家ありきでなく、それ以外の部分から家の形が自然にアプローチできるように」というのがKUKKAの家づくりのテーマ。

周辺環境の抜けのある方に向けて、土地の一部に半屋外空間や庭の機能を持たせて周辺にさし出す事で、街の中に光や風の通り道をつくりたいと思い、配置計画をしています。それは対岸から見ると、室内の居心地の良さとして後々、こちら側に戻ってきます。

色付け図からも読み取れる様に、半屋外空間(ピンク)はご要望に合わせたプランの後に、後付けしたものではありません。
外観をシンプルでかつ印象的につくるために、全体のボリュームから凹ませたり、出っ張らせたりしながら、トータルの形を模索しています。

そもそも、この半屋外空間と庭は、家と街とをつなぐ緩衝帯。
そこにどんな形や素材で、居場所を寄り添わせるかが、私の設計の大切なプロセス。
半屋外空間と庭は、出来るだけ視覚的に繋がってみえる様、レベルを変えながら配置し、全体のトーンを揃えています。

お施主さんとKUKKAの想いが混じり合ったものが一つの形として纏まり、愛着を持って頂けた時、嬉しい気持ちになります。これからも一つ一つの土地と素直に向き合っていきたいです。